「eスポーツ専門学校ってやばいでしょ」
将来はプロゲーマーを目指したい、eスポーツに関わっていきたい。
このような人にとって「やばい」「闇」といった評判は気になりますよね。

eスポーツ専門学校はなぜ「やばい」と言われてしまうのでしょうか。
その理由について徹底解説していきます。
*この記事はこんな方におすすめ*
- eスポーツに興味がある
- eスポーツ専門学校に行くべきか迷っている
- eスポーツ専門学校に進学して失敗したくない
実はTwitterなどのSNSで流れている悪評のほとんどは、通っている本人ではない周囲からのうわさ話に過ぎません。
これでは実際のところはどうなのか、本当はどうなのかという疑問も残るのではないでしょうか。
今回は、実際にeスポーツ専門学校に通った人の経験談をピックアップしてご紹介。
学校の内部を知る人からの生の声をぜひ参考にしてみて下さい。
eスポーツ専門学校の実態!やばい理由は?
eスポーツ専門学校には「闇」「やばい」「やめとけ」といった黒い噂がつきまといます。
何故そのように言われるのか、その理由を探りました。
プロゲーマーになるのは一握り
eスポーツとはPCゲームなどをスポーツと同じように見立てて競い合うものですよね。
ではプロゴルファーについて考えてみると、プロゴルファー専門学校ってあるのでしょうか。
ちょっと無理があるのではないでしょうか。
スポーツあるいはeスポーツの世界でプロになれるのは、ほんの一握り。
例えば某eスポーツ専門学校サイトの進路実績をみてみます。
そこではプロゲーマー輩出率や業界就職率などは公表されておらず、実際に活躍するプロゲーマーが数名紹介されているのみ。
ということは、プロゲーマーになれるのは全体の1%と考えておけば概ね間違いありません。
プロゲーマーへの道は、大会で上位に食い込むレベルの実力あってこそ。
それはまさに実力の世界であり、専門学校に進学すれば得られるものではありません。
これが、専門学校が「やばい」と言われる大きな理由です。
ニート同然?本気の生徒が少ない
eスポーツ専門学校には単に「ゲームが沢山できるならいいな」と考える生徒が沢山います。
つまりプロゲーマーまで登りつめようと本気モードにまではなっていないのです。
何となくゲームが好きだから、何となく通える地域にあったから、という気持ちで入ってくる生徒が多いと学校全体がなあなあな雰囲気に。
たとえ強い志を持って入学したとしても、その中でモチベーションを維持できずに無駄な学生生活を過ごしてしまうことにもなりかねません。
そうなると、単に仲間同士でゲームを楽しむ環境としてはいいのですが、一緒にプロを目指して切磋琢磨する環境とはほど遠くなってしまうでしょう。
学費が高い
そしてもう1つ「やばい」と言われる大きな理由が、学費が高めであること。
eスポーツ専門学校の学費はもちろん学校により異なりますが、目安として100万円〜150万円/年ほどかかると言われています。
これは私立大学・短大に進学した場合にほぼ匹敵。
eスポーツ学科となると最新の機材を揃えたり、実績のある講師を迎えたりするのにコストがかかることが予想されるものの、
「ゲームやるためにこんな大金必要か?」
といった声が噴出していることも事実。

プロゲーマーになれるとは限らないのに高い学費は何のため?と考えてしまうのも無理はありません。
eスポーツ専門学校へ実際に通った後悔事例
eスポーツ専門学校についての悪評はTwitterに溢れています。
ですがそのほとんどは「自分が通っているわけではない」外野からの疑心暗鬼によるツイートが圧倒的多数を占めます。
ここでは、少数派ながら実際に通った人の声を集めましたのでご覧下さい。
まずはTwitterから。
自分eスポーツ専門学校にいますけどプロゲーマー専攻にはいったことを後悔してます。
いまは就職の事を考えて転専攻してイベント制作専攻にいます笑— Daho (@NAOKI90635199) April 23, 2021
おそらくプロゲーマー専攻にいて就職に不安が出てきたものと思われます。
途中で専攻を変えることができるのはありがたいですね。
そして次のツイートはご本人ではないですが先輩から聞いた生の声です。
次は少々長くなりますが、ブログからの引用です。
学校には最新のデバイス、設備が整い、周りにはゲーム好きしかいない、まさに天国のような空間がそこにはありました。授業内容を書くことは差し控えますが、プロに必要なことが学べる良い場所でした。
学校でチームを組んで大会にも出場、プロ目指して頑張っていたわけですが、このへんであることに気が付きます。
「このゲームじゃ稼げない…」
日本でゲームだけで食っている人間は物凄く少なかったんです。だいたい会社に勤めながら副業のような形でプロをしている人ばかり。もちろんトッププロになればゲームで生活することは可能です。しかし、
トッププロになるまでにどれくらいかかるんだ?
いつまで続くんだ?
プロ辞めたらどうしていくんだ?これらの不安をどうしても拭いきれませんでした。
そんな中、学校で組んでいたチームが解散となり僕はもう一度人生について考えることに。たどり着いた答えがプロを諦める選択でした。僕は現状の実力では一握りの人間にはなれないと思ったからです。
⇒引用:Dear Gamer「プロゲーマー専門学生の僕がプロを諦めた3つの理由」
ですがこのブログ主さんはその後プロゲーマーとして活動されたり、現在もゲームに関連する活動をされているようです。

単なる「後悔」ではなく自分の道を切り拓いていかれたということですね!
そしてもう1点、eスポーツ専門学校に2年間通っている人の動画がありました。
内容をこちらに抜粋して引用させていただきます。
正直な話言うと、自分はこのままだったら絶対にプロゲーマーにはなれないと思います。みんながみんな声揃えて言いますこれは。プロゲーマー科のある学校行ったからってプロにはなれないです。これ多分、勘違いしている人がいるかもしれないんで、なれはしないよっていうのを言っときます。
じゃあどうやったらなれんのっていうお話なんですけど、まず1つは自分で行動する。例えばこういうYouTubeだったり配信をやったり、大会出たりとか。自分から行動しないで、現にいたりするんですよ、本当に何もしてない人とか。
自分も3年生なんですけど、本当にマジでやっとけばよかったって思ってYouTube。今になって本気になってもマジもったいなーって感じがして。学生の時しかできないじゃないですかこういうことって。実際仕事行ったら仕事の方を大半やるって感じですからね。
なんか無駄な感じがしちゃったんですよね、自分は。もったいないなっていう2年間。バイトしつつ学校行ってるけど、ただゲームやって授業受けて、アマチュアチーム入ったけど大会出ずに終わったりとか、大会出てるけど実績出ないみたいな感じで。
あとはいろんなゲームやりすぎたっていうのもありますね。1つに集中できなかったっていうのも自分の悪いところだったかなって感じですかね。
eスポーツの学校といっても目指すはプロゲーマーだけではなく、動画配信の道などももっと早く真剣に考えておけば良かった、ということですね。

トッププロゲーマーとして生計を立てることができるのは本当に一握りであることを実感いただけたのではないでしょうか。
プロゲーマーを目指すよりもゲームクリエイターを目指す方がゲームを仕事にでき、なおかつ手に職が付く可能性も高いです。「ゲームを作ること」にも興味があるならゲーム制作の専門学校の方がいいかもしれません。
人気ゲーム専門学校であるヒューマンアカデミーゲームカレッジについてまとめました>>
ではどんな人なら通う価値がある?
ここまで、eスポーツ専門学校のネガティブな面ばかり解説してきました。
しかし本当に「行ってもムダ」と言い切ることができるのでしょうか?

世界的に見るとeスポーツは確実に成長し続けている業界!
日本国内ではまだまだマイナー感が漂っているため、周囲が冷ややかな視線で見てしまうのも仕方ないかもしれません。
ですがeスポーツの波は、確実に日本にもやって来ています。
eスポーツ業界に関わる仕事は今後ますます需要が伸びていくでしょう。
将来的にはeスポーツ専門学校が国内eスポーツの発展に寄与していく可能性は意外に大きいのではないでしょうか。
このような流れをふまえ、eスポーツ専門学校に「どんな人なら通う価値があるのか?」について解説していきます。
プロゲーマーになる強い意志がある人
冒頭からお伝えしていますが、専門学校に通ったとしてもプロゲーマーになれるのはほんの一握り。
つまりプロゲーマーは「専門学校に行けばなれる」ものではありません。
だからこそ、プロゲーマーになりたいという強い意志が必要。
学校で教えてもらってよしとするのではなく、家でもどこでも自分から主体性を持って実力をつけにいく強い意志があり、実際に行動できる人なら何らかの結果を出しやすいはずです。
ゲームプレイに関して才能があることはもちろんですが、そこから人の何倍も努力してこそプロゲーマーとしての道が拓けてくるもの。
このあたりもプロゴルファーやプロ野球選手と同じ考え方ですよね。
仮にそれでプロになれなかったとしても、なりたい目標に向かって没頭して取り組んだ経験は、他の職につく際にも必ず活きてくるものです。
eスポーツに何としても関わっていきたい人
そもそもeスポーツ専門学校は「eスポーツ」の学校であって「プロゲーマー」専門であるとは限りませんよね。
確かにプロゲーマー専攻などと銘打ってはいますが(汗)
何が言いたいかというと、eスポーツの仕事はプロゲーマーだけではない、ということです。
=プロゲーマー以外に目指せる職業の例=
- ゲーム実況者
- マネージャー
- イベントスタッフ
- ゲームライター
- eスポーツ関連企業への就職(営業職など)
確かに今はまだ就職先や働き口は少ないかもしれません。
しかし今後、成長が見込める業界であることは確かです。
実は政府の方でもeスポーツの経済効果に着目し、動き出しています。
一般社団法人 日本eスポーツ連合と連携して、日本でのeスポーツ振興に向けて目標値や施策案をまとめているところです。
⇒引用:一般社団法人 日本eスポーツ連合(JeSU)「日本のeスポーツの発展に向けて~更なる市場成長、社会的意義の観点から~」
このように、日本におけるeスポーツの直接市場は2025年までに600〜700億円とすることが長期目標に掲げられているんです。
これは現況と比べて飛躍的な発展を目指していることを意味します。

そういえばテレビのニュースなんかでもeスポーツイベントを目にすることが増えてるのでは。
ゲームが三度の飯よりも好き、eスポーツに何としても関わっていきたい、という人は進学する価値は大いにあると言えるでしょう。
eスポーツ専門学校を選ぶ際のチェックポイント
「やっぱりeスポーツ専門学校が気になる」
そんなあなたのために、専門学校選びのチェックポイントをお伝えします。
=eスポーツ専門学校を選ぶ際のチェックポイント=
- カリキュラムが希望に合っているか?
- 施設や機材が古すぎないか?
- デビューや就職の実績とサポート体制
- 学費(入学金、授業料、施設費など)が高すぎないか
- 自前で用意すべきものは?
- 奨学金を考えている人は制度をチェック
特に「デビューや就職の実績」は必ず確認しましょう。
実績にはその学校の中身、つまり指導レベルや業界とのつながりなどが反映されていますからね。
学費は高すぎるのも問題ですが、逆に安すぎるのも問題。
専門学校はそれなりに学費がかかりますから、「自前で用意すべきもの」と合わせて適正な学費であるかを確認すると良いでしょう。
これらのチェックポイントを効率的に見ていくには、候補となる学校に「資料請求」をしてしまうのが一番のおすすめ。
資料には学費の詳細や募集要項・進路実績などが、こと細かに記載されているはず。
公式サイトだけの情報では足りないことも多いので、できれば何校かピックアップして資料請求し、比較してみることをおすすめします。
そもそも資料がしっかり整っていない学校があったら、そこはやめた方がいいですね。
まとめ:学校はよく調べて慎重な選択を
今回はeスポーツ専門学校の実態や後悔事例を中心に、学校選びのポイントまで解説しました。
やばいと言われる理由はずばり、
- プロゲーマーには一握りしかなれないのに?
- ただゲームをやっていたいニート同然では?
- それなのに学費が卒業までにウン百万、どういうこと??
といった趣旨であることが分かりました(笑)。
確かにこうした面は否めませんし、浅はかな気持ちで進学するのは個人的にもおすすめしません。

ですがeスポーツは今後確実に成長が見込まれる業界であることも事実なのです。
eスポーツ専門学校がやっぱり気になる・行ってみたいという方は、しっかりと資料請求をして、学校の良し悪しを見極めた上で慎重に選択するようにしてくださいね。
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